Japanese
English
特集 腎疾患の診断と治療 最前線
III.各論2:全身性疾患に伴う腎障害(診断と治療)
11.IgG4関連腎臓病
IgG4-related kidney disease
山野 高弘
1
,
山之内 弥矢
1
,
山田 和徳
1
,
正木 康史
1
,
川野 充弘
1
Yamano Takahiro
1
,
Yamanouchi Yaya
1
,
Yamada Kazunori
1
,
Masaki Yasufumi
1
,
Kawano Mitsuhiro
1
1金沢医科大学血液免疫内科学
キーワード:
IgG4関連尿細管間質性腎炎
,
低補体血症
,
IgG4陽性形質細胞
,
花筵状線維化
,
グルココルチコイド
Keyword:
IgG4関連尿細管間質性腎炎
,
低補体血症
,
IgG4陽性形質細胞
,
花筵状線維化
,
グルココルチコイド
pp.215-220
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001602
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1 はじめに
IgG4関連疾患(IgG4-related disease:IgG4-RD)は,中高年男性に好発し,全身のあらゆる臓器に腫瘤性もしくは肥厚性病変を起こし線維化を伴う慢性炎症性疾患である。病変部を病理学的に検討すると,多数のリンパ球・形質細胞浸潤という共通した病理学的所見を認め,免疫染色にて浸潤している形質細胞の40%以上がIgG4陽性形質細胞であるのが特徴である1)。全身のあらゆる臓器/組織に病変を形成しうるが,好発部位は涙腺,唾液腺,膵臓,腎臓,後腹膜/大動脈周囲の5臓器である。気管支喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患を合併する頻度が高く,ときに血清IgE高値や好酸球増多を認める。
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