特集 感染症と消化器 ― 診断と治療：感染症専門医から消化器内科医へのアドバイス
2．消化器領域で重要な微生物感染症の特徴（6）赤痢アメーバ症，ジアルジア症
荒川 悠
1
1神戸大学医学部附属病院感染症内科
キーワード：
赤痢アメーバ症
,
肝膿瘍
,
囊子
,
アメーバ抗体
,
ジアルジア症
Keyword:
赤痢アメーバ症
,
肝膿瘍
,
囊子
,
アメーバ抗体
,
ジアルジア症
pp.310-314
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001704
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消化器内科で受診しうる原虫感染症について概説する．アメーバ症では腸管アメーバ症と，腸管外アメーバ症でそれぞれ特徴や治療期間が微妙に異なる．とくに腸管外アメーバ症は近年の問題として抗体検査が使用不能となっており，診断のためには病歴聴取や画像検査などを駆使して総合的に判断せざるをえない．ジアルジア症は旅行者下痢症としての側面が強いが時として慢性化することがあり，慢性下痢症の鑑別の一つとして留意しておく必要がある．いずれも5類感染症であり，届け出が必要である．
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