特集 IBD診療のdecision making ― 専門医の選択
4.IBDの活動性モニタリング(3)新しい血液検査LRGを指標とした診療
新﨑 信一郎
1
,
飯島 英樹
1
,
竹原 徹郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
ロイシンリッチアルファ—2グリコプロテイン
,
バイオマーカー
,
炎症性腸疾患
Keyword:
ロイシンリッチアルファ—2グリコプロテイン
,
バイオマーカー
,
炎症性腸疾患
pp.184-188
発行日 2021年1月20日
Published Date 2021/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001673
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LRGは2020年6月に炎症性腸疾患(IBD)の活動期の判定の補助を使用目的として保険収載された,新しい血清バイオマーカーである.CRPとは異なる発現機序を有することから,CRPでは病勢把握が困難な症例でもIBDの活動性を把握できることが期待されている.また便中カルプロテクチンとは異なり血清での測定が可能であること,また全国で汎用されている各種生化学自動分析装置に導入することで,約10分で結果が得られる簡便性も特徴である.一方で,炎症系マーカーという性格上,感染性腸炎や大腸憩室炎などIBD以外の炎症性疾患でも高値を示すことに留意が必要である.
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