特集 IBD診療のdecision making ― 専門医の選択
4.IBDの活動性モニタリング(2)免疫学的便潜血検査を指標とした診療
井口 俊博
1
,
安富 絵里子
2
,
井川 翔子
2
,
岡 昌平
2
,
平岡 佐規子
2,3
,
岡田 裕之
2
1岡山大学病院実践地域内視鏡学講座
2岡山大学病院消化器内科
3岡山大学病院IBDセンター
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
免疫学的便潜血検査
,
バイオマーカー
,
粘膜治癒
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
免疫学的便潜血検査
,
バイオマーカー
,
粘膜治癒
pp.180-183
発行日 2021年1月20日
Published Date 2021/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001672
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免疫学的便潜血検査(FIT)はヒト赤血球中のヘモグロビンに対する特異的抗体を用いて潜血の有無を精密に検出することが可能であり,本邦では大腸癌検診ツールとして広く普及している.またFITは潰瘍性大腸炎(UC)患者における内視鏡的活動性とよく相関し,とくにUCの治療目標の一つである粘膜治癒の予測に優れている.軽度の再燃でも迅速かつ鋭敏に検出するため,UC患者の治療方針決定において大いに参考となりうる.一方で便検体をモニタリング目的として継続して外来へ持参させるには患者側の理解も必要である.医療者が患者への説明も含めて,FITの長所,短所を十二分に理解して活用することが必要である.
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