特集 IBD診療のdecision making ― 専門医の選択
3.クローン病初期治療(1)抗TNFα抗体から開始する立場から
前本 篤男
1
1札幌東徳洲会病院IBDセンター
キーワード:
クローン病
,
生物学的製剤
,
抗TNFα抗体製剤
,
インフリキシマブ
,
アダリムマブ
,
インフリキシマブBS
Keyword:
クローン病
,
生物学的製剤
,
抗TNFα抗体製剤
,
インフリキシマブ
,
アダリムマブ
,
インフリキシマブBS
pp.153-158
発行日 2021年1月20日
Published Date 2021/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001668
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クローン病に対する抗TNFα抗体治療は,最初に使用された生物学的製剤であり,その高い有効性からクローン病治療の考え方を変えた薬剤である.中等症から重症の活動性あるいは外瘻を有するクローン病に対して高い臨床的有効性,あるいは内視鏡的粘膜治癒をきたすことが示されている.とくに重症度が高い,あるいは予後不良の可能性が高いクローン病には,抗TNFα抗体を早期に選択して確実な寛解導入および長期の寛解維持を図ることが望まれる.他の新しい薬剤が登場してきている現在であっても,適切に症例を選択することで,第一選択薬としての抗TNFα抗体製剤に有意性があると考えられる.
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