特集 IBD診療のdecision making ― 専門医の選択
2.潰瘍性大腸炎難治例の第一選択(3)ベドリズマブを推奨する立場から
橋本 真一
1
,
和泉屋 勇太
1
,
松本 怜子
1
,
山岡 祐子
1
,
白澤 友宏
1
,
坂井田 功
1
1山口大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
ベドリズマブ
,
潰瘍性大腸炎
,
バイオナイーブ
Keyword:
ベドリズマブ
,
潰瘍性大腸炎
,
バイオナイーブ
pp.143-147
発行日 2021年1月20日
Published Date 2021/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001666
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潰瘍性大腸炎(UC)に対して抗TNF—α抗体製剤だけでなく,さまざまな作用機序の新規治療薬が使用可能となり治療選択肢は大きく広がった.高齢発症も多いUCでは治療効果だけでなく安全性が重視されるが,ベドリズマブは抗α4β7インテグリン製剤であり腸管選択性が高く,その有効性とともに高い安全性を示すデータが次々に報告されている.とくにバイオナイーブUC症例に対してベドリズマブが有効であることを示す報告が多く見られ,重症感染症が少ないことや悪性腫瘍の発生率を上昇させないとするデータも示されており,バイオナイーブUCの第一選択薬として推奨する.そのなかでもとくに重症感染症や担癌率が高い高齢UC患者がよい適応となると考える.
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