特集 肝硬変診療の新時代
7 .肝再生治療開発の現況
竹内 卓
1
,
渡邉 雄介
1
,
土屋 淳紀
1
,
寺井 崇二
1
1新潟大学医歯学総合研究科消化器内科学分野
キーワード:
肝再生医療
,
MSC
,
エクソソーム
,
肝硬変
,
肝線維化
Keyword:
肝再生医療
,
MSC
,
エクソソーム
,
肝硬変
,
肝線維化
pp.1601-1605
発行日 2020年11月20日
Published Date 2020/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001453
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近年開発された抗ウイルス薬によりウイルス性肝炎の治療法は確立されつつあるが,依然として肝硬変患者は世界中に多く存在している.肝硬変に対する根治治療は肝移植が唯一の治療法であるが,実施できるのは一部の患者に限られるため再生医療による低侵襲な新規治療法が嘱望されている.ここ数年で肝臓の分野で再生医療は著しく進歩しており,今回はおもに最近の研究成果を中心に細胞や細胞外小胞による有望な肝再生治療の現状について述べる.これらの研究は使用する細胞や小胞の安全性の確保,大量生産における均一性や品質保持など一般化に向けてクリアすべき課題も存在するが,新たな肝再生治療開発に向けて努力を継続していく必要がある.
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