これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅲ 胆膵領域 ⑥ 胆膵領域における超音波エラストグラフィの役割
桑原 崇通
1
,
原 和生
1
,
水野 伸匡
1
,
羽場 真
1
,
奥野 のぞみ
1
1愛知県がんセンター消化器内科部
キーワード:
エラストグラフィ
,
strain
,
shear wave
Keyword:
エラストグラフィ
,
strain
,
shear wave
pp.1057-1062
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001281
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超音波エラストグラフィは組織の硬さを画像化または定量化する方法である.超音波エラストグラフィは初めに乳腺腫瘍の良悪性診断に使用された.その後,対象臓器は増加し,肝臓や甲状腺,前立腺などに応用され,その有用性が報告された.なかでも肝臓領域では肝の線維化診断に応用されており,エラストグラフィが肝生検の代用法として期待されている.近年膵臓に対してもエラストグラフィが行われるようになっており,その有用性が報告されている.胆膵領域に関しては,膵腫瘍の良悪性診断にはじまり慢性膵炎の診断に応用され始めている.今回は超音波エラストグラフィを用いた胆膵疾患診断の役割を報告する.
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