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今月の特集1 肝線維化をcatch
肝線維化の画像診断—超音波エラストグラフィを中心に
Ultrasound elastography of the liver
紺野 啓
1
1自治医科大学臨床検査医学
キーワード:
組織弾性評価
,
エラストグラフィ
,
せん断波
,
伝搬速度
,
歪み
,
音響放射圧
,
ARFI
Keyword:
組織弾性評価
,
エラストグラフィ
,
せん断波
,
伝搬速度
,
歪み
,
音響放射圧
,
ARFI
pp.600-606
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201614
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Point
●弾性体である生体に振動を与えると,せん断波が生じる.超音波でその伝搬速度を計測すれば弾性率が求められるため,組織弾性を定量的に評価することができる.
●弾性体においては,加えられた外力が同じならば硬いものほど歪みが小さく,軟らかいものほど歪みは大きい.超音波でこれを計測することで,相対的に組織の弾性を評価することができる.
●超音波による肝組織弾性評価では,組織を変形させるために,①直達外力,②収束超音波による音響放射圧(ARFI),③心拍動に由来する組織の振動のいずれかが用いられる.
●超音波による定量的肝組織弾性評価では,線維化との強い相関が示されており,せん断波伝搬速度の周波数分散性による粘性評価や,減衰による組織の脂肪化評価も加えた,多角的な組織性状評価に期待が寄せられている.
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