増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る?
3章 慢性の肝疾患
超音波エラストグラフィを用いた肝線維化診断
黒田 英克
1
1岩手医科大学内科学講座消化器内科分野
キーワード:
エラストグラフィ
,
肝線維化診断
,
振動制御過渡エラストグラフィ
,
VCTE
,
2D-SWE
Keyword:
エラストグラフィ
,
肝線維化診断
,
振動制御過渡エラストグラフィ
,
VCTE
,
2D-SWE
pp.1111-1117
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203423
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はじめに
超音波エラストグラフィは,癌や動脈硬化といった組織硬化性病変を伴う疾患の画像診断として,1990年ころから研究開発が進められた.2003年に最初の臨床用装置がわが国で開発され,乳癌診断を中心にその有用性が実証された.2017年に肝硬変症例(肝硬変が疑われる患者を含む)を対象に保険適用となり,肝線維化診断や病期判定に広く利用されるようになった.
本稿では,慢性肝疾患における超音波エラストグラフィの現況,各種超音波エラストグラフィの特徴と有用性について概説する.
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