これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅱ 肝臓領域 ③ 腫瘤性肝疾患 ② 悪性肝腫瘤の診断 a.肝細胞癌の診断
土谷 薫
1
1武蔵野赤十字病院消化器科
キーワード:
肝細胞癌
,
腹部超音波検査
,
造影超音波検査
,
US LI‒RADS
Keyword:
肝細胞癌
,
腹部超音波検査
,
造影超音波検査
,
US LI‒RADS
pp.983-991
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001269
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肝細胞癌(hepatocellular carcinoma;HCC)は肝臓に発生する悪性腫瘍でもっとも多く,多くの場合は背景に慢性肝疾患(HBV・HCV 感染,アルコール性肝障害,非アルコール性脂肪肝炎など)を伴っている.本邦の肝癌診療ガイドラインには肝細胞癌高危険群としてB 型慢性肝炎・C 型慢性肝炎・肝硬変が,超高危険群としてB 型肝硬変・C 型肝硬変が挙げられており,超高危険群では3~4 カ月に1 回,高危険群では6 カ月に1 回の超音波検査が推奨されている.よって超音波検査は肝細胞癌の発見にもっとも重要な位置を占めており,いかに早期に肝細胞癌を超音波検査で発見できるかが患者の生命予後改善に深く関連している.肝細胞癌の診断に使用する各種画像検査の特徴を表に示す.腹部超音波検査は被曝・禁忌がなく,もっとも汎用される画像検査である.
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