これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅱ 肝臓領域 ② びまん性肝疾患(脂肪化診断) ① B—mode 画像による診断
多田 俊史
1
,
中村 進一郎
1
,
豊田 秀徳
2
,
安田 諭
2
,
小川 定信
3
,
熊田 卓
4
1姫路赤十字病院内科
2大垣市民病院消化器内科
3大垣市民病院画像部門
4岐阜協立大学看護学部
キーワード:
脂肪肝
,
B‒mode
,
スコアリングシステム
,
PDFF
Keyword:
脂肪肝
,
B‒mode
,
スコアリングシステム
,
PDFF
pp.966-970
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001266
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脂肪性肝疾患とは肝細胞に中性脂肪が沈着して,肝障害をきたす疾患の総称である.一般的に,大滴性の脂肪肝を5%以上肝細胞に認める場合を脂肪肝と定義されている.B‒mode による腹部超音波は健診も含め日常診療において広く用いられ,肝臓の脂肪沈着の有無に関しては高い診断能をもつことが報告されている.腹部超音波では,30%以上の肝臓内脂肪化を有する脂肪肝の検出頻度は感度85~100%,特異度90~93%とされている.しかし,肝臓内脂肪化が30%以下の場合には,超音波での脂肪肝の診断は検出感度が低下し,診断の正確性に欠ける.
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