これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅱ 肝臓領域 ① びまん性肝疾患(肝線維化診断) ③ SWE and dispersion imaging
熊田 卓
1
,
山田 哲
2
,
安田 諭
3
,
豊田 秀徳
3
,
小川 定信
4
1岐阜協立大学看護学部
2信州大学医学部画像医学教室
3大垣市民病院消化器内科
4大垣市民病院医療技術部
キーワード:
Dispersion Imaging
,
Multifrequency magnetic resonance elastography
,
share wave elastography
,
viscosity
,
elasticity
Keyword:
Dispersion Imaging
,
Multifrequency magnetic resonance elastography
,
share wave elastography
,
viscosity
,
elasticity
pp.961-965
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001265
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肝臓は弾性と粘性を併せ持つ粘弾性体である.近年保険収載となった超音波エラストグラフィは,実臨床で数多く測定されるようになり,肝硬度によって与えられる情報は臨床に欠くべからざるものになりつつある.しかし超音波エラストグラフィで測定される肝硬度は粘性を0 と仮定して,伝播速度(ヤング率)で測定されている.すなわち,急性肝炎において肝硬度を測定すると,炎症の鎮静によりその値は急激に低下する.したがって,肝硬度は弾性のみ測定しているのではなく粘性も併せて測定していることは明らかである.このような背景から,肝弾性と肝粘性を分けて測定することが臨床上望まれていた.
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