Bedside Teaching
QT dispersion
中川 幹子
1
,
犀川 哲典
2
Mikiko Nakagawa
1
,
Tetsunori Saikawa
2
1大分医科大学臨床検査医学
2大分医科大学内科第一
1Department of Laboratory Medicine, Oita Medical University
2Department of the First Internal Medicine, Oita Medical University
pp.1097-1102
発行日 1997年11月15日
Published Date 1997/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901589
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
心室筋の再分極時間の空間的なばらつきを表わす指標として,QT dispersionという概念がCowanら1)により提唱されて以来,このQT dis—persionと心室性不整脈の発生あるいは各種心疾患の予後との関連が注目されている.さらに動物実験において,心室の単相性活動電位持続時間のdispersionとQT dispersionの間に有意な相関があることが証明され2),QT dispersionは心室筋の再分極過程の不均一性を表わす非侵襲的な指標として,その臨床的有用性が期待されている.
本稿では,QT dispersionの臨床的意義について,諸家およびわれわれの成績を紹介する.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.