特集 薬物療法がひらく新しい肝細胞癌の治療strategy
3 .肝細胞癌に対する新規薬物療法の最新情報(1)カボザンチニブの最新情報
小林 智
1
1神奈川県立がんセンター消化器内科肝胆膵
キーワード:
カボザンチニブ
,
マルチキナーゼ阻害薬
,
2 次治療
,
効果予測因子
Keyword:
カボザンチニブ
,
マルチキナーゼ阻害薬
,
2 次治療
,
効果予測因子
pp.853-857
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001233
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カボザンチニブはVEGF に加えてMET,AXL の阻害作用ももつマルチキナーゼ阻害薬である.ソラフェニブ不応の肝細胞癌を対象としたプラセボ対照ランダム化第Ⅲ相試験において,主要評価項目である全生存期間の延長を示した.患者背景によるサブグループ別にみても一貫してカボザンチニブの有効性が認められている.一方で効果予測のバイオマーカーは明らかではない.欧米各国では進行肝細胞癌に対する2 次化学療法としてすでに使用されているが,本邦は第Ⅲ相試験に参加していなかったため未承認であり,現在,カボザンチニブの単群第Ⅱ相試験が進行中である.
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