特集 薬物療法がひらく新しい肝細胞癌の治療strategy
2 .肝細胞癌に対する薬物療法の現状と課題(3)肝細胞癌に対するレンバチニブの現状と課題
土谷 薫
1
1武蔵野赤十字病院消化器科
キーワード:
切除不能肝細胞癌
,
レンバチニブ
,
相対用量強度
Keyword:
切除不能肝細胞癌
,
レンバチニブ
,
相対用量強度
pp.839-846
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001231
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レンバチニブは2018 年3 月に本邦で保険承認され,現在first‒line agentとして広く使用されている.特徴としては高いradiological responserate と低い手足症候群発現が挙げられる.一方で他の小分子キナーゼ阻害薬と比較してrelative dose intensity (RDI)を高く保つ必要があり倦怠感や食欲低下などの有害事象をコントロールしながら治療を継続することが求められる.肝予備能が良好でTACE で病勢制御が困難と予測されるBCLC stage B ではレンバチニブを主軸とした治療戦略が有用である可能性が高く,また高度進行肝細胞癌に対しては免疫チェックポイント阻害薬との併用療法が期待されている.
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