特集 消化器領域における免疫チェックポイント阻害薬の現状・今後の展望
8 .がん免疫療法の課題と今後の展開(2)遺伝子改変技術を用いたがん免疫細胞療法
城﨑 幸介
1
,
佐古田 幸美
1
,
玉田 耕治
1
1山口大学大学院医学系研究科免疫学講座
キーワード:
CAR‒T 細胞
,
サイトカイン放出症候群
,
ユニバーサルCAR‒T 細胞
Keyword:
CAR‒T 細胞
,
サイトカイン放出症候群
,
ユニバーサルCAR‒T 細胞
pp.525-531
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001144
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遺伝子改変技術を用いることにより,がん特異的傷害活性を有するCAR‒T 細胞やがん抗原特異的TCR 遺伝子導入T 細胞を作製することが可能になった.とくに,CAR‒T 細胞療法は造血器腫瘍に対して画期的な治療効果を発揮したことで本邦においても認可を受けたが,未だ多くの課題も存在する.遺伝子改変技術を用いた次世代型の免疫細胞療法の開発には,がん細胞における標的抗原の消失,固形がんに対する不十分な治療効果,サイトカイン放出症候群など重篤な有害事象の発生,効率的な遺伝子改変T 細胞作製法の必要性などを克服するための戦略が必要となってくる.
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