特集 消化器領域における免疫チェックポイント阻害薬の現状・今後の展望
8 .がん免疫療法の課題と今後の展開(3)がん免疫療法の開発状況と今後の展望
北野 滋久
1
1がん研究会有明病院先端医療開発センターがん免疫治療開発部
キーワード:
がん免疫療法
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
CTLA‒4
,
PD‒1
,
PD‒L1
,
複合がん免疫療法
Keyword:
がん免疫療法
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
CTLA‒4
,
PD‒1
,
PD‒L1
,
複合がん免疫療法
pp.532-540
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001145
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現在,各種がんに免疫チェックポイント阻害薬の適応の拡大が進み,さらなる治療成績の向上に向けて,複合がん免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬と各種治療の併用療法)の開発が積極的に進められている.複合がん免疫療法により初回治療での開発が成功し,免疫チェックポイント阻害薬同士の併用療法として抗PD-1 抗体と抗CTLA-4 抗体の併用療法が進行悪性黒色腫,腎細胞癌に承認されている.また,がん種によっては既承認薬剤(標準化学療法,分子標的薬剤)と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法が承認されている.今後,複合がん免疫療法によって,より長期の生存を目指すためには,宿主の免疫状態を低下させない併用療法を開発していく必要があろう.
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