特集 大腸ESD の工夫
[各論]
5 .偶発症予防の工夫(2)留置スネアによる縫縮
日原 大輔
1
,
日原 大輔
2,2
,
阿部 清一郎
2
,
松田 尚久
2
,
斎藤 豊
2
,
前谷 容
1
1東邦大学医療センター大橋病院消化器内科
2国立がん研究センター中央病院消化管内視鏡科
キーワード:
巾着縫縮法
,
留置スネア
,
2 チャンネルスコープ
,
切除後潰瘍
,
偶発症
Keyword:
巾着縫縮法
,
留置スネア
,
2 チャンネルスコープ
,
切除後潰瘍
,
偶発症
pp.309-317
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001084
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大腸腫瘍に対するESD は,低侵襲であり早期病変に対する有効な治療法として普及している.これまで,内視鏡切除後潰瘍に対する内視鏡的縫縮法としてさまざまな縫縮法が考案され報告されている.そのなかで,留置スネアとクリップを用いた巾着縫縮法は,大腸病変に対する内視鏡切除後の大きな切除潰瘍面の後出血予防や腸管穿孔に対する内視鏡的完全縫縮に有用な方法の一つである.本法はクリップ単独による縫縮が困難な大きさを有する切除後潰瘍や,腸管穿孔,またはそれが疑われる切除後潰瘍がよい適応と考えられ,強固な完全縫縮が可能となる.大腸ESD 後の偶発症予防に対し有用な手技の一つである留置スネアを用いた巾着縫縮法のコツと注意点について概説する.
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