連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第10回 腸上皮化生の診断(組織)
小刀 崇弘
1
,
田中 信治
1
,
伊藤 公訓
2
1広島大学病院内視鏡診療科
2広島大学病院総合内科・総合診療科
キーワード:
完全型腸上皮化生
,
不完全型腸上皮化生
,
発赤陥凹
Keyword:
完全型腸上皮化生
,
不完全型腸上皮化生
,
発赤陥凹
pp.467-470
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002578
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腸上皮化生は,Helicobacter pyloriの持続感染により,胃粘膜が腸の形質に変化する現象である.組織学的には完全型と不完全型に分けられ,Paneth細胞の有無や免疫組織化学的染色による粘液形質の違いで評価される.内視鏡的には画像強調拡大観察を行うことで腸上皮化生は診断することが可能である.また不完全型腸上皮化生は胃癌発生と関連があるとされ,近年拡大内視鏡観察により検討されている.つまり胃微小粘膜パターン,light blue crest(LBC)やwhite opaque substance(WOS)に注目することで診断能の向上が期待できる.
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