特集 慢性胃炎を再考する
3 .H. pylori 未感染胃粘膜の臨床検査所見―内視鏡・X線・病理を含めて
井上 和彦
1
1淳風会健康管理センター
キーワード:
ヘリコバクター・ピロリ
,
未感染
,
内視鏡所見
,
胃X線所見
,
血清ペプシノゲン
Keyword:
ヘリコバクター・ピロリ
,
未感染
,
内視鏡所見
,
胃X線所見
,
血清ペプシノゲン
pp.1563-1570
発行日 2019年11月20日
Published Date 2019/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000985
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胃癌リスクの低いHelicobacter pylori(H. pylori)未感染者を明らかにすることは,胃癌スクリーニングにおいて効率化にも繫がり重要と考えられる.H. pylori未感染の胃粘膜には組織学的に好中球浸潤やリンパ球浸潤を主体とする慢性炎症は生じず,基本的には胃粘膜萎縮も生じない.そして,胃X線検査では,萎縮はなく,細くて均一で平滑な皺襞を観察できる.内視鏡検査では,萎縮がなく,胃角部にRAC (regular arrangement of collecting venules)を認める.また,血清ペプシノゲン値もH. pylori未感染の補助診断に有用である.
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