編集者から読者へ
敵なきに矢をいる
所沢 綾子
1
1編集部
pp.10
発行日 1958年11月10日
Published Date 1958/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201751
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今月号の企画は大変かわつた所で,保健婦の御主人にお集りいただき"保健婦を妻に持てば"について語つていただきました.この企画には司会の石垣先生も大部御満悦ではりきつていらつしやいました.わが編集部のスタッフもいかなる男性が現われるやと期待に胸をふくらませていた次第です.
座談会が終つてからの感想は「やつぱり且那様つていいものだ」という思いがぐつと迫つて来ました.一見一番若く見える坂本さんが結婚してからの年数がもつとも長くて,8年であり御主人21才の時に結婚なさつたとの事です.石垣先生の「早く結婚してやすらぎたかつたのですか」との問いに「いやお休みの度に仲間の方が安らいじやつたんですよ」には大笑いしました.これには新婚家庭を押しかけた面々,思い当るふしが多い事でしよう.坂本さんのお宅には私も一度お伺いした事があります.お互いに鍵のかかる室を持つていらして,共同生活の中で「個人」を大切にしておられる様子に感心させられました.共通のものの考え方で結ばれた御夫婦として,仕事を理解しあつている事が,家をあけがちな保健婦業務にどんなにかプラスになつている事でしよう.
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