特集 胃癌診療2019―現状と課題
2 .胃がん臨床疫学の動向
井上 真奈美
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1国立がん研究センター社会と健康研究センター予防研究部
キーワード:
胃がん
,
疫学
,
動向
,
予防
Keyword:
胃がん
,
疫学
,
動向
,
予防
pp.1321-1328
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000934
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かつて罹患・死亡ともに世界一であったわが国の胃がんは近年大きく減少している.Helicobacter pylor(i H. pylori)感染率の高い出生世代が胃がんの罹患年齢を迎えている現在は,H. pylori 感染のわが国の胃がんへの寄与が大きい一方で,若年世代の感染率の欧米並みの低下は,その後のわが国の胃がんの動向に大きく影響を及ぼすものと考えられる.今後の胃がん予防としては,全体からH. pylori 感染などハイリスク群をターゲットにしたリスク層別化予防へのシフトが重要かつ不可避である.
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