特集 リンチ症候群と遺伝性消化管ポリポーシス
4.遺伝学的検査とその臨床応用(3)遺伝子パネルを用いた遺伝性腫瘍の遺伝学的検査
後藤 政広
1
,
吉田 輝彦
1,2
1国立がん研究センター研究所臨床ゲノム解析部門
2国立がん研究センター中央病院遺伝子診療部門
キーワード:
遺伝性腫瘍
,
生殖細胞系列
,
遺伝子パネル検査
,
エキスパートパネル
,
変異データベース
Keyword:
遺伝性腫瘍
,
生殖細胞系列
,
遺伝子パネル検査
,
エキスパートパネル
,
変異データベース
pp.672-679
発行日 2019年5月20日
Published Date 2019/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000765
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多遺伝子を同時に検査することが可能な遺伝子パネル検査は,有用な遺伝学的検査である.独自に設計した生殖細胞系列の遺伝子パネルNCC oncopanel_FC (for Familial Cancer)は,想定されるさまざまな遺伝性腫瘍の原因となる遺伝子変異(バリアント)を検出するために,各種ガイドラインで言及されているがん関連遺伝子より選出した147 遺伝子の検査が可能である.エキスパートパネルによりバリアントの臨床的意義付けがなされた解析結果は,遺伝相談外来担当医に研究結果として報告されている.また,AMED の臨床ゲノム情報統合データベースMGeND にも登録され,日本国内の遺伝性腫瘍における遺伝子型・表現型関連を解明するデータとしての利用も期待される.
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