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特集 造血器腫瘍の遺伝子パネル検査の臨床的意義――診断精度向上,予後層別化,個別化治療への応用
【総論】
造血器腫瘍を対象とした遺伝子パネル検査の開発
Development of comprehensive genomic profiling assay for hematologic malignancies
片岡 圭亮
1,2
Keisuke KATAOKA
1,2
1慶應義塾大学医学部血液内科
2国立がん研究センター研究所分子腫瘍学分野
キーワード:
遺伝子パネル検査
,
包括的ゲノムプロファイリング
,
ヘムサイト®
Keyword:
遺伝子パネル検査
,
包括的ゲノムプロファイリング
,
ヘムサイト®
pp.1114-1116
発行日 2025年6月21日
Published Date 2025/6/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293121114
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筆者らは,大塚製薬と共同で,2020年に造血器腫瘍を対象とした遺伝子パネル検査を開発した.本パネル検査では,診断,治療法選択,予後予測に有用な遺伝子異常を検出するための設計が行われ,その性能評価および臨床的有用性の検証を目的として,国立がん研究センターなどの国内主要施設と共同で前向きコホート研究を実施した.本研究では,初発および再発の血液がん患者176例の検体を解析し,その結果,本遺伝子パネル検査の実臨床における有用性が示された.本研究成果をもとに大塚製薬が開発を進め,2024年9月に造血器腫瘍遺伝子パネル検査 “ヘムサイト®” として,国内における製造販売承認を取得した.本承認により,日本の造血器腫瘍領域において個別化医療が大きく進展し,よりよい医療に貢献することが期待されている.

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