特集 リンチ症候群と遺伝性消化管ポリポーシス
4.遺伝学的検査とその臨床応用(2)ミ スマッチ修復機能欠損腫瘍に対する抗PD‒1 抗体薬を用いた治療
赤木 究
1
1埼玉県立がんセンター腫瘍診断・予防科(がんゲノム・臨床遺伝)
キーワード:
ミスマッチ修復
,
マイクロサテライト不安定性
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD‒1 抗体薬
,
リンチ症候群
Keyword:
ミスマッチ修復
,
マイクロサテライト不安定性
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD‒1 抗体薬
,
リンチ症候群
pp.667-671
発行日 2019年5月20日
Published Date 2019/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000764
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
標準薬物療法歴のある切除不能な局所進行または転移性のMSI‒H 固形がんに対し,抗PD‒1 抗体薬であるペムブロリズマブが薬事承認された.一つのバイオマーカーによる判定で臓器横断的に適応される薬剤は国内では初めてのケースとなり,これからのがん医療の方向性を象徴する出来事であった.高い治療効果が期待される一方で,MSI 検査のタイミング,遺伝性腫瘍症候群であるリンチ症候群への対応など,早急な体制整備など解決すべき課題が浮き彫りとなった.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.