特集 小児・AYA世代がん診療の現在と未来
Ⅰ.小児・AYA世代がん診療の新展開
小児がんの遺伝的背景
服部 浩佳
1
1国立病院機構名古屋医療センター遺伝診療科
キーワード:
生殖細胞系列
,
遺伝学的検査
,
がん抑制遺伝子
,
遺伝カウンセリング
,
がんサーベイランス
Keyword:
生殖細胞系列
,
遺伝学的検査
,
がん抑制遺伝子
,
遺伝カウンセリング
,
がんサーベイランス
pp.857-862
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000565
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SUMMARY
▷小児がんの約5~10%は遺伝学的がん易罹患性を有している.
▷小児遺伝性腫瘍の診断には,がんの病歴および家族歴などの臨床情報から遺伝学的リスクを推定し,生殖細胞系列遺伝学的検査を行う.
▷がん遺伝子パネル検査から二次的所見として遺伝性腫瘍が診断される場合もある.
▷遺伝カウンセリングにおいては遺伝学的検査の不変性,予見性,共有性に言及する.
▷共有性については,de novo変異の可能性が評価できれば血縁者における再発リスクが推定できる.
▷LFS,BWS,CMMRDにおけるがんサーベイランスの有効性が報告されている.
▷LFSでは発がん予防研究もすすみつつある.
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