特集 CT colonography 2019―今日までの進歩と現状,そして大腸がん検診への展開
6 .CT colonography の診断限界(2)表面型病変の検討から
冨樫 一智
1
,
歌野 健一
1
,
愛澤 正人
1
,
根本 大樹
1
,
五十畑 則之
1
,
遠藤 俊吾
1
1福島県立医科大学会津医療センター小腸大腸肛門科学講座
キーワード:
表面型腫瘍
,
側方発育型腫瘍
,
鋸歯状病変
Keyword:
表面型腫瘍
,
側方発育型腫瘍
,
鋸歯状病変
pp.311-317
発行日 2019年2月20日
Published Date 2019/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000683
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大腸CT 検査では,仮想内視鏡像,仮想注腸造影像,multi‒planar reconstruction像を駆使することにより,表面型腫瘍の診断精度は向上してきたと考えられるが,隆起型腫瘍と比べ,未だ低い現状にある.大きな表面型腫瘍である側方発育型腫瘍の非顆粒型を対象とした場合でも,同様に低いことが報告されているが,腺腫と比較すると癌の診断精度は高い.表面型の形態を示すことが多いsessile serrated adenoma/polyp (SSA/P)の診断精度も低いが,特有のCT 所見(mucus cap)に着目すれば,その診断精度は向上することが期待される.炭酸ガス自動注入器やfecal tagging などの技術革新,あるいは表面型腫瘍やSSA/P のCT 検査所見の特徴を熟知することにより,診断能はさらに向上すると考えられる.
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