特集 CT colonography 2019―今日までの進歩と現状,そして大腸がん検診への展開
5 .CT colonography の有用性を巡って(1)ハイボリュームセンターの立場から
服部 昌志
1
,
片山 信
2
,
松崎 一平
1
,
山崎 通尋
3
,
末松 誠司
3
,
中澤 三郎
1
1医療法人山下病院消化器内科
2医療法人山下病院消化器外科
3医療法人山下病院放射線部
キーワード:
CT colonography
,
大腸癌
,
スクリーニング
,
大腸がん検診
Keyword:
CT colonography
,
大腸癌
,
スクリーニング
,
大腸がん検診
pp.283-288
発行日 2019年2月20日
Published Date 2019/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000679
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CT colonography (CTC)は2012 年1 月に保険適用となって以来,多くの施設で行われ,大腸検査の一端を担うべく拡まりつつある.当院では2003 年5 月よりCTC を開始し,2018 年9 月までに28,950 例実施してきた.精度は,10 mm 以上92.5%,6 mm 以上88.1%と良好な成績を得ている.偶発症は,直腸穿孔が疑われた1 例(0.0035%)のみである.われわれは,①受容性の高いCTC を大腸内視鏡(CS)の前段階に行うことで大腸検査の受診率を上げる,②CTC の画像を見せることで受診者がCS の必要性を納得しやすい,③CTC を行うことでCS を効率よく運用し,検査,治療に内視鏡医が専念できる,と考えている.CTC を便潜血検査とCS との間の検査と位置づけ,便潜血で拾い上げ,CTC で診断し,CS で治療することで,大腸癌の早期発見,早期治療につなげることが可能である.
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