特集 胆囊癌診療の現況
5 .トピックス(1)胆囊摘出後に判明した胆囊癌の取り扱い
中郡 聡夫
1
,
矢澤 直樹
1
,
増岡 義人
1
,
益子 太郎
1
1東海大学医学部消化器外科
キーワード:
胆囊癌
,
偶発胆囊癌
,
追加切除
,
ポート挿入部切除
Keyword:
胆囊癌
,
偶発胆囊癌
,
追加切除
,
ポート挿入部切除
pp.199-203
発行日 2019年1月20日
Published Date 2019/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000653
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「NCCN ガイドライン」では,T1b 以上の偶発胆囊癌に対して,肝S4b5切除+リンパ節郭清±胆管切除などの追加切除が推奨されている.しかし,日本の「胆道癌診療ガイドライン」ではT2 以上に必要に応じた肝切除とリンパ節郭清が推奨されている.すなわちT1b の偶発胆囊癌に対する追加切除はcontroversial である.遺残腫瘍の進展範囲はさまざまであるため,必要に応じた肝切除範囲,リンパ節郭清の範囲,胆管切除の必要性などは個々の症例に応じて検討する必要がある.腹腔鏡下胆囊摘出術後のポート挿入部切除の有効性は認められていない.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.