Japanese
English
臨床報告
胆囊癌と鑑別が困難であった胆囊潰瘍の1例
A case of a gallbladder ulcer presenting difficulty in differentiation from gallbladder cancer
永冨 脩二
1
,
石崎 直樹
1
,
緒方 裕樹
1
,
山下 雄史
1
,
槐島 健太郎
1
,
高城 千彰
2
Shuji NAGATOMI
1
1鹿児島市医師会病院外科
2鹿児島市医師会病院病理診断科
キーワード:
胆囊潰瘍
,
胆囊腫瘍
,
胆囊癌
Keyword:
胆囊潰瘍
,
胆囊腫瘍
,
胆囊癌
pp.1383-1386
発行日 2017年11月20日
Published Date 2017/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211857
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要旨
症例は69歳,男性.上腹部痛を主訴に近医を受診し,総胆管結石を指摘された.造影CTで胆囊壁の不整な肥厚を認め,超音波内視鏡検査で3 cm大の胆囊腫瘍を認めた.急性胆管炎に対しては内視鏡的胆道ドレナージチューブ留置を行い,保存的に軽快した.患者はエホバの証人の信者であり,当科に紹介され受診となった.胆囊腫瘍は画像的にT3以深の胆囊癌を疑い,手術の方針とした.胆囊床切除術,総胆管切開排石術を施行した.摘出した胆囊内に腫瘤性病変は認めず,胆囊底部の潰瘍性病変と腫瘤様にみえたものは付着する胆汁やフィブリン塊であった.胆囊潰瘍は本邦でも報告例が少なく稀な疾患である.若干の文献的考察を加え報告する.
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