特集 消化管粘膜下腫瘍(SMT)の診療
9 .LECS の適応と実際
樋口 和寿
1
,
後藤 修
1
,
柿沼 大輔
2
,
藤田 逸郎
2
,
貝瀬 満
1
,
岩切 勝彦
1
1日本医科大学消化器内科学
2日本医科大学消化器外科学
キーワード:
胃粘膜下腫瘍
,
低侵襲性手術
,
早期胃癌
Keyword:
胃粘膜下腫瘍
,
低侵襲性手術
,
早期胃癌
pp.1515-1520
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000562
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LECSは腹腔鏡と内視鏡によって至適範囲を担保しつつ,必要最小限の範囲で胃局所切除を行う術式であり,胃粘膜下腫瘍に対する低侵襲性手術として急速に普及している.原法であるclassical LECSをはじめ,近年ではLECS関連手技として,Inverted LECS,Closed LECS,CLEAN—NET,NEWSなどさまざまな術式が考案されている.また,管腔を開放させない非穿孔式LECSは上皮性腫瘍にまでその適応を拡大しており,リンパ節転移が否定できない早期胃癌に対しても,センチネルリンパ節理論と組み合わせた個別化縮小手術が臨床応用されている.今後,高齢化社会の本邦において,LECSは消化管病変に対する低侵襲性手術の鍵になると考えられる.
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