連載 手技の解説
留置スネアによる大腸憩室出血の結紮止血法
奈良坂 俊明
1
,
圷 大輔
2
,
溝上 裕士
1
1筑波大学附属病院光学医療診療部
2筑波大学医学医療系消化器内科
pp.346-350
発行日 2018年2月20日
Published Date 2018/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000266
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大腸憩室出血は下部消化管出血の原因としてもっとも頻度が高く,約30%を占める疾患である1).多くは自然止血し,絶食,補液による保存的加療で問題なく経過する一方で,しばしば持続出血のため治療を要する症例がある.大腸憩室症患者の出血割合は年々増加傾向にあり2),NSAIDs や低用量アスピリン投与により憩室出血のリスクは増加することから3),近年の高齢化が出血率の増加の背景にあると思われる.ここではわれわれが考案した大腸憩室出血に対する留置スネアによる結紮止血法の手技について解説する.
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