特集 GERD 診療2018―現状と課題
5 .GERD 関連の話題(5)Barrett 食道
天野 祐二
1
,
原田 英明
2
,
中原 良太郎
2
,
村上 大輔
2
,
末廣 聡士
2
,
勝山 泰志
2
1新東京病院内視鏡センター
2新東京病院内視鏡センター 消化器内科
キーワード:
サーベイランス
,
ランダム生検法
,
ターゲット生検法
,
image‒enhanced endoscopy
,
発癌リスク
Keyword:
サーベイランス
,
ランダム生検法
,
ターゲット生検法
,
image‒enhanced endoscopy
,
発癌リスク
pp.339-345
発行日 2018年2月20日
Published Date 2018/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000265
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欧米においてもっとも増加率の高い癌はBarrett食道癌であるが,人種差および民族差や多くの症例がSSBE であることから,本邦ではほとんど問題にならないと考えられてきた.しかしながら,食生活の変化および肥満の増加,H.pylori 感染率の自然低下など社会的背景の変遷により,逆流性食道炎や胃食道逆流症状を有する患者は著増し,その結果,Barrett 食道が増加し,さらにBarrett 食道癌も徐々に増加するという懸念が生まれている.したがって,GERD関連疾患の疫学的動向に注視する必要があり,逆流性食道炎の適切な治療によるBarrett 食道への進展抑制,Barrett 食道患者の発癌リスクの同定,さらにBarrett 食道癌に対するサーベイランス法の確立など多岐にわたる項目について検討することは決して時期尚早でない.
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