特集 新規リン低下薬テナパノル症例集―使い方,副作用への対処
5.テナパノル塩酸塩単独投与で,血清リンのコントロールを行った使用経験
後藤 俊介
1
,
岩崎 慧
2
1神戸大学大学院医学研究科腎臓内科学
2岩崎内科クリニック
キーワード:
テナパノル
,
高リン血症
,
血液透析
Keyword:
テナパノル
,
高リン血症
,
血液透析
pp.1242-1246
発行日 2025年9月10日
Published Date 2025/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003578
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血液透析患者にはさまざまなリン低下薬が使用されている.日本透析医学会の「わが国の慢性透析療法の現況」によると,2019年末時点で,炭酸カルシウムが37.5%,炭酸ランタンが37.5%,塩酸セベラマーが7.6%,ビキサロマーが4.8%,クエン酸第二鉄が16.8%,スクロオキシ水酸化鉄が8.4%に投与されていた.ただ,多くのリン低下薬が使用できる状況にもかかわらず,未だ血清リンの目標値を達成できない症例が存在し,先ほど挙げた「現況」によると,慢性透析患者のなかで20%強が血清リン>6.0 mg/dLである.

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