特集 新規リン低下薬テナパノル症例集―使い方,副作用への対処
8.テナパノル塩酸塩により,下剤を減量・中止できた使用経験
村島 美穂
1
1近畿大学腎臓内科
キーワード:
便秘
,
下剤
,
排便コントロール
Keyword:
便秘
,
下剤
,
排便コントロール
pp.1257-1260
発行日 2025年9月10日
Published Date 2025/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003581
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透析患者における便秘の有病率は高く,半分以上の患者が便秘を訴えていると報告されている.原因としては,水分,カリウム制限のために食物繊維を多く含む食品の摂取量が少ないことが挙げられる.便秘は血液透析患者では,透析間体重コントロール不良,過剰除水による血圧低下につながる可能性がある.腹膜透析患者では,便秘は腹膜炎のリスク因子である.また,便秘はquality of lifeの低下,全死亡との関連も報告されている.テナパノル塩酸塩(以下,テナパノル)の使用で便秘が改善し,下剤の減量につながった症例を紹介する.

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