特集 多職種連携による在宅透析医療―コメディカルの役割
コラム:在宅透析(HHDからPDまで)における腎代替療法専門指導士の役割
満生 浩司
1
1公立学校共済組合九州中央病院腎臓内科
キーワード:
腎代替療法専門指導士
Keyword:
腎代替療法専門指導士
pp.531-533
発行日 2025年5月10日
Published Date 2025/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003404
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年の医療においては高度な技術の発達とともに患者の高齢化と多病化,そして治療選択肢の多様化と患者中心志向が高まっており,共同意思決定(SDM)による治療選択が重要視されるようになった.しかし諸外国と比較してわが国の腎代替療法は,その治療モダリティが施設血液透析に大きく偏重しており,腎代替療法選択において多様性に乏しく,果たしてSDMが十分に機能しているのかという課題がみえる.そのため国策として2018年度以降,家庭血液透析,腹膜透析,腎移植など,在宅での腎代替療法推進に向けて診療報酬改定という形での取り組みが現在も続いている.2018年度の導入期加算2の新設を皮切りに,2020年度の導入期加算2の増点と施設基準改定,2022年度の導入期加算3の新設と施設基準改定,2024年度は導入期加算2および3の増点,説明義務の追加と,立て続けに推進が強化された.とくに2022年度の施設基準改定では,新資格である腎代替療法専門指導士の配置が必須要件となった.また2021年1月16日,一般社団法人日本腎代替療法医療専門職推進協会が設立され,同資格の認定および育成を担うこととなった.

Copyright © 2025, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.