特集 腹膜透析患者のキュア&ケアのレベルアップ
[コラム]診療報酬改定と腎代替療法としてのPD の選択
太田 圭洋
1
1社会医療法人名古屋記念財団
pp.1562-1563
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000742
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平成30 年診療報酬改定において,腎代替療法は大幅な点数の見直しが行われた.適切な腎代替療法推進の考え方のもと,① 重症化予防,② 腹膜透析,腎移植の普及推進,③ 施設の効率性を踏まえた報酬体系の見直しの3 点が大きな対応点となった.施設の効率性を踏まえた評価の適正化に関しては,改定後もさまざまな問題が発生しており,好ましくない改定と考えるが,重症化予防と腹膜透析,腎移植の推進に向けた改定は評価してよいと思う.今回の診療報酬改定で腹膜透析の推進が取り上げられたのは,中元秀友日本透析医学会理事長をはじめ,多くの関係者の働きかけの結果である.中央社会保険医療協議会(中医協)において諸外国と比較してわが国の腹膜透析,腎移植の割合が低いことが指摘され,診療報酬点数上で,普及を促進するための改定となったわけであるが,今回の改定で,どれくらい効果が出るか興味深い.
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