特集 長期透析の現況・課題と対策
2.透析歴50年の時代:血液浄化療法の発展
前田 兼徳
1
,
山本 忠司
2
1兼愛会前田医院
2仁真会白鷺病院
キーワード:
血液浄化療法
,
透析膜
,
透析液
,
オンラインHDF
Keyword:
血液浄化療法
,
透析膜
,
透析液
,
オンラインHDF
pp.358-364
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003364
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1950〜1953年の朝鮮戦争において,クラッシュ症候群により急性腎不全に陥った米軍兵士の救命率が血液浄化療法によって飛躍的に上昇した.当時は急性腎不全患者や慢性腎不全患者の急性増悪が治療の対象であり末期腎不全患者の維持治療には適応がなかったが,時を経て慢性腎不全患者に対しての間歇的血液透析療法が開始された.バスキュラーアクセス,透析膜,透析液の進歩により,現在の血液浄化療法は高度救命医療から慢性疾患の維持治療までさまざまな疾患に幅広く施行されている.末期腎不全患者における血液浄化療法はサステナブルであるべき治療である.患者や合併症の多様化に対応するためには多職種協働によるテーラーメイド治療が求められる.

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