特集 学びなおし腹膜透析
5.出口部のケアとカテーテル関連感染症
長嶋 愛
1
,
伊藤 恭彦
1
1愛知医科大学腎臓・リウマチ膠原病内科
キーワード:
出口部ケア
,
出口部感染
,
トンネル感染
,
カテーテル関連感染症
,
腹膜炎
Keyword:
出口部ケア
,
出口部感染
,
トンネル感染
,
カテーテル関連感染症
,
腹膜炎
pp.609-615
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003007
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出口部は日々のケアで清潔に保ち,カテーテルの牽引による刺激が加わらないよう固定しておくことが望ましい.日々のケア・定時外来時に出口部の滲出液・発赤・腫脹・圧痛・痂皮・肉芽の有無,皮下トンネル部分の発赤・腫脹・圧痛の有無を観察することが大切である.出口部から膿性滲出液を認める場合は,出口部感染と診断する.皮下トンネル部に沿って発赤・腫脹・圧痛を認める場合は,超音波所見も参考にしてトンネル感染と診断する.初期治療は抗菌薬投与であるが,抗菌薬治療によっても治癒が得られない難治性の場合は出口部変更術などの観血的治療を検討する.腹膜炎を併発している場合はカテーテル抜去を考慮する.
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