3．実践レポート（4）過疎地で買い物に苦労する患者の食事

過疎地域では食物の入手に困難を感じる「買い物難民」が700万人いるといわれている．このような地域では，食物の入手が困難なうえ，地域の特性による食習慣があり栄養素の過不足や偏りが生じやすくなる．これは，透析患者にとっては大きな問題である．われわれ管理栄養士は，地域特有の食習慣を理解し，栄養バランスや量の指導だけでなく，不足食材の入手方法や利用可能な社会的サービスを紹介することも必要である．また，乾物や缶詰めなどを用いた具体的なメニューの提案も望まれる．管理栄養士も，多職種と連携し患者の生活全般に目を向け，必要な支援・指導ができるように広い視野と知識，情報をもつことが今後ますます求められると思われる．