透析患者の消化管疾患AtoZ 各論
7.腹腔・腹壁 3 被囊性腹膜硬化症(EPS)
花房 規男
1
,
塚田 三佐緒
1
,
土谷 健
1
1東京女子医科大学血液浄化療法科
キーワード:
被囊性腹膜硬化症
,
腹膜透析
Keyword:
被囊性腹膜硬化症
,
腹膜透析
pp.1067-1069
発行日 2021年8月25日
Published Date 2021/8/25
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001870
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被囊性腹膜硬化症(encapsulating peritoneal sclerosis;EPS)は腹膜透析患者にみられる重篤な合併症である.その発生頻度は0.9〜2.4%と報告されており,長期間にわたる腹膜透析液,とくに酸性液・高濃度ブドウ糖透析液,ブドウ糖分解産物への曝露,細菌性腹膜炎の合併などが原因として考えられている.実際に透析歴が長いほどEPSの発生率は高く,細菌性腹膜炎の既往がある患者では,EPSの発症率が高いことが示されている.
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