ケース・スタディ
骨肉腫に対する術前化学療法後に発症した急性腎障害の1 例
國正 靖
1
,
眞鍋 雅人
1
,
志賀 崇史
1
,
大西 啓右
1
,
尾崎 太郎
1
,
祖父江 理
1
,
若林 誉幸
2
,
日下 隆
2
,
南野 哲男
1
1香川大学医学部循環器・腎臓・脳卒中内科
2香川大学医学部小児科
キーワード:
メトトレキサート(MTX)
,
急性腎障害
,
血液吸着療法
Keyword:
メトトレキサート(MTX)
,
急性腎障害
,
血液吸着療法
pp.599-604
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001747
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症 例:12歳,男児 主 訴:尿量減少 既往歴:特記事項なし 家族歴:特記事項なし 生活歴:特記事項なし 現病歴:当科紹介1カ月前に骨肉腫疑いで当院小児科に入院.切開生検で骨肉腫と診断され,術前化学療法が開始された.薬剤投与後翌日の血液検査にて血清Cre 2.60 mg/dL(前日0.67 mg/dL)と急激な上昇,尿量減少を認めたため,急性腎障害を疑われて当科紹介となった. 内服歴:なし 当科紹介時身体所見:身長153.2 cm,体重49.5 kg(前日+約3 kg).体温37.5℃,血圧106/61 mmHg,脈拍84回/min・整,SpO2 99%(室内気).眼瞼に軽度浮腫あり,眼球結膜に黄染なし.心音,呼吸音に異常なし.腹部は平坦・軟で,腸蠕動に異常なし.下腿浮腫なし.
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