特集 看過してはならない不整脈
9.心房細動に対しては,レートコントロールとリズムコントロールのどちらを優先すればいいですか?
篠原 正哉
1
,
池田 隆徳
1
1東邦大学医学部内科学講座循環器内科学分野
キーワード:
透析
,
抗不整脈薬
,
カテーテルアブレーション
,
レートコントロール
Keyword:
透析
,
抗不整脈薬
,
カテーテルアブレーション
,
レートコントロール
pp.573-579
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001741
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透析患者は心房細動の発生頻度が高く,透析困難症の原因にもなるため,その管理は重要である.リズムコントロール療法では,抗不整脈薬あるいはカテーテルアブレーション治療で洞調律維持を目指すが,非透析患者と比較して,同程度の有効性と安全性を担保するのは難しい.β遮断薬を中心としたレートコントロール療法のほうが安全性は高いものの,近年,心房細動に対する早期のリズムコントロール療法が心血管イベントの発生を抑制することが明らかになった.心房細動の罹患期間などを考慮して,個々の症例に応じた適切な治療方針を決定することが重要である.
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