特集 AKI診療のエビデンスと課題
1.AKI の疾患概念と診断基準
堀野 太郎
1
,
寺田 典生
1
1高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科
キーワード:
急性腎障害
,
RIFLE 基準
,
AKIN 基準
,
KDIGO 基準
Keyword:
急性腎障害
,
RIFLE 基準
,
AKIN 基準
,
KDIGO 基準
pp.573-581
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000903
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急性腎障害(acute kidney injury;AKI)は,「腎機能の突然の低下」として定義された広範な臨床症候群である.過去には重症型の急性腎不全 (acuterenal failure;ARF)が関心の中心であったが,近年,急性で比較的軽度で可逆性の腎機能低下が腎予後,生命予後に悪影響を生じさせることが認識されるようになった.ARF の統一された診断基準や臨床的定義はなかったため,今世紀に入りRIFLE(Risk・Injury・Failure・Loss・End―Stage Kidney Disease)基準,AKIN(Acute Kidney Injury Network)基準を経て,AKI の統一基準として2012年にKDIGO( Kidney Disease:Improving Global Outcomes)基準が報告された.本稿では,KDIGO 基準とAKI 診断の注意点について概説する.
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