特集 AKI診療のエビデンスと課題
2.AKI の疫学とリスク因子
迫 恵輔
1
,
古市 賢吾
2
,
和田 隆志
1
1金沢大学附属病院腎臓内科
2金沢医科大学病院腎臓内科
キーワード:
AKI
,
再発AKI
,
フォローアップ
,
the 0by25 initiative
Keyword:
AKI
,
再発AKI
,
フォローアップ
,
the 0by25 initiative
pp.583-590
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000904
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近年,急性腎障害(AKI)の発症率は増加傾向にある.AKI は慢性腎臓病や末期腎不全のリスク因子としてだけでなく,生命予後因子としても重要である.2004 年以降,RIFLE 分類・AKIN 分類・KDIGO 分類とAKI の診断基準が提唱された.以後,AKI について多くの報告が集積され,2016 年には本邦初のAKIガイドラインである「AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016」が刊行された.このガイドラインでは,院内発症AKI と院外発症AKI について区別することを指摘している.疫学研究では,多国間共同研究であるthe 0by25 initiative がスタートし,発展途上国を含めたAKI の予防・対策が重要視されている.また,最近ではAKI の再発といった新たなリスク因子が報告されており,AKI 後のフォローアップも重要な課題となっている.
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