急性腎障害(AKI)-概念の確認から、さらなる予後改善を目指して
《AKIと全身臓器》AKIと肺
湯澤 由紀夫
1
,
長谷川 みどり
,
林 宏樹
1藤田保健衛生大学 医学部腎内科
キーワード:
Sodium Channels
,
人工呼吸
,
急性腎障害
,
白血球
,
Chemokines
,
アポトーシス
,
Aquaporins
,
血液浄化法
,
急性肺損傷
Keyword:
Leukocytes
,
Respiration, Artificial
,
Sodium Channels
,
Apoptosis
,
Chemokines
,
Aquaporins
,
Acute Lung Injury
,
Acute Kidney Injury
pp.428-434
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012335883
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●続発する多臓器不全のために、AKIの生命予後は不良である。●AKIの関与する遠隔臓器障害として、急性肺障害が注目されている。●肺と腎は双方向性の遠隔臓器障害を呈し、肺腎連関と呼ばれる。●AKIによりIL-6を中心とする炎症性メディエーターが誘導され、さらにNa・水チャネルの発現低下により急性肺障害/急性呼吸逼迫症候群(ALI/ARDS)が引き起こされる。●一方、ALI/ARDSによる低酸素血症・高二酸化炭素血症および陽圧式呼吸管理は、腎血流低下・GFR低下をきたし、AKIを誘発する。
©Nankodo Co., Ltd., 2012