特集 AKI診療のエビデンスと課題
Editorial
加藤 明彦
1
1浜松医科大学医学部附属病院血液浄化療法部
pp.571-572
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000902
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歴史的にみると,「急性腎不全(acute renal failure;ARF)」という用語が初めて使われたのはHorner Smith 博士が“The Kidney:Structure and Functionin Health and Disease”(1951 年)という書籍の第24 章で,Acute RenalFailure Related to Toxic and Traumatic Injuries というタイトルをつけたことから始まる.同年12 月には,“The pathogenesis of acute renal failure associatedwith traumatic and toxic injury;renal ischemia, nephrotoxic damageand the ischemic episode”という総説が発表され,ARF は一般的な用語として広く認識されるようになった.しかし,ARF の定義や診断基準が施設や報告ごとで異なるため,ARF の疫学研究はなかなか進まず,予防や治療法は研究間で比較できないため,ARF の臨床研究を進めるうえで大きな障壁となっていた.
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