特集 透析患者の糖尿病管理の新展開
3.療養指導(2)運動療法
松沢 良太
1
,
松永 篤彦
2
1北里大学病院リハビリテーション科
2北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
キーワード:
運動
,
サルコペニア
,
慢性腎臓病
,
フレイル
,
リハビリテーション
Keyword:
運動
,
サルコペニア
,
慢性腎臓病
,
フレイル
,
リハビリテーション
pp.25-31
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000765
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糖尿病性腎症は透析導入の原疾患第1 位であり,糖尿病は透析患者におけるフレイル合併の危険因子である.透析患者においてフレイルの合併はさまざまな有害事象を引き起こすことから,通常臨床のなかでフレイルを意識した疾患管理を実践していく必要がある.こうした管理は糖尿病重症例ではとくに重要である.フレイルはしかるべき介入で再び健常な状態に戻ることができる可逆的な状態と定義されている.欧米および本邦の診療ガイドラインでは,こうした疾患管理としての運動指導の実施が推奨される一方,臨床の現場における運動指導の実施率は未だ低いのが現状である.透析医療のさらなる質の向上を目指すうえで,透析患者に対する疾患管理としての運動指導を,通常臨床の一環として実践するべきである.
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