CKDステージG3以降の診療と看護・生活支援
腎代替療法選択の実際 医師の立場から
金井 英俊
1
1社会保険小倉記念病院 腎臓内科
キーワード:
腎置換療法
,
慢性腎臓病
Keyword:
Renal Replacement Therapy
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.685-690
発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013301693
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腎代替療法は短期的には残腎機能保持,長期的には透析量の確保と体液量コントロールを主眼とする.患者の病態のみならず,患者・家族の嗜好やライフスタイルを十分考慮し,地理的条件や透析施設の状況を加味して検討する.血液透析(HD)が勧められる病態として腹膜透析(PD)を希望しない症例,残腎機能が喪失した症例,十分な液交換手技が実施困難,腹膜機能不全,難治性のPD関連感染症・横隔膜交通症・ヘルニアなどが挙げられる.PDを勧められる病態として,HDを希望しない症例,残腎機能を保持したい症例,HD施設への通院困難,対外循環不応,vascular access不全例,高度腹水を伴う非代償性肝硬変症,睡眠時無呼吸症候群が挙げられる.透析開始時期と準備を調整し,透析の実施が拙速とならぬよう決定・準備・施行を適切な時期に行う.
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